私をこの世界に送り込んでくれた人は夢というものを全くみないという
それだけ彼女は眠りが深いのだろう
フゥは月の初めにまとめて睡眠を多くとります。
その時必ず同じ夢を見ます。
夢の中…
そこは森の奥深くなのか人の館の外の音はたまに聞こえる動物の声
白いローブを着た数人の女性がいる
「フウランあなたはそろそろ外の世界でも大丈夫でしょう」
頭をゆっくりとなでてくれる年配の女性…柔らかな笑顔でも寂しそうでもある
「そうですね・・・ミス・・・サンフラワー」
サンフラワーひまわりともとれる名前のこの女性は誰・・・
「フウラン・・・あなたの記憶はここから前のはすべて消しますがあなたの事を生んでくれた親も・・・
愛しみ育てた私たちがいることをいつかは思い出して下さいね・・・蘭の名前に恥じぬことのない愛しい娘」
・・・・・・・
・・・・・・・・
ここで夢は終わる・・・
この館はどこ・・・サンフラワー様・・・数人の花の香のする女性たちは・・・誰・・・
いつかは思い出すのかな・・・
秋の夜空・・・同じ空をみていてくれるのかな
再開を楽しみに再び毛布にくるまろう
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